BOOKS

–1984–
BEDTIME STORIES
OSAMU GOODSマザーグースのキャラクターが、9編の楽しい物語の主人公になった短編小説。
秋山道男さん、鈴木海花さん、林真理子さん、酒井チエさん、
安西水丸さん、秋山猛さん、佐々木克彦さんら豪華な作家陣が参加。
夢の中でも幸せな気分になれる本として、ファンなら誰もが枕元に置いていた本。
原田治さんの素敵な挿絵を掲載。

お台所より愛をこめて オールド・マザーグース/酒井 チエ
グラタンなんて簡単
わが家では昔からよく「オーヴンが手伝ってくれるから」という言い方をいたします。下ごしらえをしてオーヴンに入れておけばできてしまうお料理というのが沢山ございますでしょう。これを御献立のひとつに加えますと、大変合理的に時間を使うことができるという訳なのでございます。その間にちゃかちゃかっと別なお料理を作ってしまいます。お客様をお招きした時などは特に、熱々のお料理が一品増えて、テーブルも豪華になりますでしょう。
グラタンのお好きな若い女性は多いようですが、どういう訳か皆さん、あれは難しいからと手作りを敬遠なさいます。自分ではつくれないものをと決めてかかって、高い料金を払ってはお店の小麦粉っぽいグラタンを召し上っておられますのね。(御免なさい、シェフさん達。一流レストランは勿論この例には当てはまりませんけれど。)
本当にグラタンなんてちっとも難しいことなどございませんのよ。さぁ、あれこれ申し上げるよりもとにかく御一緒に作ってみましょう。
トマト・ソースのグラタンなどもございますが、ここでは基本的なホワイト・ソースを使うことにいたします。ホワイト・ソースは、ベシャメルさんという食通の貴族の男性が考え出したとかで、ベシャメル・ソースと呼ばれることもございます。作り方のこつはバターたっぷり使うこと、これだけでございます。
厚手のお鍋にバターをたっぷり溶かし、小麦粉を少し(大さじ一~二杯程)入れて、へらでよく混ぜます。この時、コネコネとまとまってしまうようでしたらバターが足りないということです。さらにバターを加えて下さい。
このお鍋に火をかけたままで、中に少しずつ牛乳を注いでは、へらでよく混ぜて下さい。心配は御無用。よく混ぜさえすれば、決してダマにはなりません。とろりとして、ちょっと柔らか過ぎたかしらと思うくらいのホワイト・ソースが良ろしいのです。塩・故障で薄めにお味をつけておきます。
別にフライパンでバターをいためておいた材料を、その汁ごとホワイト・ソースに混ぜます。チキンでも、白身魚でも。貝類でも、ハムでも、海老、カニ、玉ねぎ、マッシュルーム、茹でたマカロニ、茹でたブロッコリーやカリフラワー、ほうれん草、御飯、クレープ、材料は何でも構いません。相性の良い物を組み合わせれば良ろしいのです。単品でもO.K。茹で玉子などは勿論バターでいためる必要はございません。
ホワイト・ソースと合わせた具を、バターを塗った耐熱皿に入れ、粉チーズを振りかけてオーヴンで焼きましょう。小量でしたら、オーヴン・トースターのようなものを使うこともできます。
振りかけた粉チーズがこんがり狐色に焼けて、おいしそうな匂いがしてきましたら、はい出来上がり。簡単でございましょう。
ダイエット中の方には、バターの代わりに植物性の油を使うことをお勧めいたします。御一緒に生野菜のサラダも沢山召し上って下さいませね。