OSAMU GOODS STORY

Vol.38

MAKING OF OSAMU GOODS

OSAMU’S MOTHER GOOSE 7

猫と犬のキャラクターを考えた時にすぐ浮かんだのが、マザーグースのなかでも良く知られた「ヘェイ!ディドゥル ディドゥル」という詩でした。
これもまた意味不明の言葉遊びなのでしょう。説明しちゃうとこんな感じ。

猫がフィドゥル(英米民族音楽などで使われるバイオリンのこと)をひくと、牛が空高く飛んで月を飛び越えた(多分、そのひどい音に驚いたのでしょう)。犬は猫がフィドゥルをひくのを見て大笑い(多分、その姿が可笑しかったのでしょう)。その後、何故かお皿がスプーンを連れて逃げ出しました(多分、あまりにひどい演奏を聴いて、人生観が変わったのでしょう)。

というような訳のワカラン内容なのです。
Hey! Diddle,Diddle,The cat and The Fiddle,という出だしで、ディドゥルとフィドゥルが韻をふんでいますね。音が面白い。
ディドゥルは(ここでは弓を)激しく上下してひくことですね。

これにも絵にするときに、ぼくの個人的趣味を織り込みました。
猫が立ってフィドゥルをひいている場所を、アメリカのカントリーミュージックの総本山、テネシー州はナッシュビルのグランド・オール・オープリーということにしました(マイクの下に垂れ幕あり)。
知る人ぞ知る、ここで演奏できることはカントリーミュージシャンにとって名誉の殿堂入りなのです。

その晴れの舞台で、なんと猫はヘマをやらかしてしまった、と勝手に詩をふくらませて考えちゃったわけです。
もとは英国の詩をアメリカに置き換えたのは、バイオリンをフィドルと呼ぶアメリカ中西部のカントリー音楽をぼくが昔から好きだったからなのでした。
(続く)

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